HOME > 教育・育児・生き方 > 19歳の小学生 学校へ行けてよかった

教育・育児・生き方

19歳の小学生 学校へ行けてよかった

  • 著者久郷ポンナレット/久郷真輝
  • 定価2000円(本体)+税
  • 初版2015年11月
  • ISBNISBN978-4-904678-73-2
  • ページ176ページ
  • 版型A5判 ハードカバー

内容紹介

平和を守る大人になるために。

知ってほしい、戦争のこと。そして「難民」のこと。

 

1970年代のカンボジアで、10歳の少女が体験した戦争。
「ポル・ポト政権」による政治で、カンボジアは内戦状態になり、少女は大好きな家族と離ればなれになり、父も母も、きょうだいも失いました。
強制労働の日々でマラリアにかかり、九死に一生を得た彼女は、15歳で難民として日本にやってきました。
学校に行くのが夢だった少女は、16歳から19歳まで日本の小学校に通い、読み書きを覚えました。
日本人の男性と結婚して、2人の子どものお母さんにもなりました。
そして大人になって書いたのが、この本です。

70年間の「平和」が脅かされそうな、現在の日本。

戦争や平和について考えるために、子どもだけでなく、大人にも読んでほしい本です。

 

目次(コンテンツ)

はじめに

第一章 生きぬいて

わたしの生まれ故郷
悲劇の始まり
プノンペン一掃退去
父との最後
最初の移住先
初めての農作業
永遠の別れ
新たな強制移住
「カラスども」の仕打ち
タル兄さんとの最後
「新住民」への差別
母と妹が心の支え
新しい組長
母からの最後の「贈りもの」
しっぽのない凧
この世での地獄
虫けらのようなあつかい
運命の分かれ目




第二章 希望に向かって

兄たちとの奇跡的な再会
政変のきざし
きょうだい会議
生き地獄に仏さま
大好きなピンおじいちゃん
奇跡の手紙
ニーおばあちゃんの決心
国境への旅立ち
恐怖の「地雷原」
難民キャンプでの生活
さようなら、祖国カンボジア
希望に満ちた国・日本へ
大和難民定住促進センター
十九歳の小学生
小学校卒業、その後


わたしの家族アルバム

カンボジア時代、わたしの家族
日本での出会いと結婚、新しい家族
念願のカンボジア家族旅行
慰霊の旅
七千人分の合同慰霊式
慰霊碑が完成
カンボジア王国政府への要望書と返事
カンボジア舞踊


第三章 平和のためにできること――娘・真輝からのメッセージ

母・ポンナレットのこと
〈日記〉家族ではじめてのカンボジア(小学三年)
〈作文〉お母さんが体験した戦争(小学四年)
〈作文〉平和、命の尊さ(中学二年)
〈作文〉沖縄への修学旅行(高校二年)
〈作文〉人権について(中学三年)
〈作文〉「自由」について(中学三年)
〈作文〉「平等」について(中学三年)
〈作文〉「いじめ」について(中学三年)
おわりに

著者紹介

久郷 ポンナレット(クゴウ ポンナレット)

1964年、カンボジア、プノンペンに生まれる。
75年、ポル・ポト政権が始まり、両親・きょうだい4人を失う。
強制労働の生活でマラリアにかかるが、死の瀬戸際で一命をとりとめる。
79年、ポル・ポト政権崩壊。80年に来日。16歳で神奈川県の小学校に入学。
88年、日本人男性と結婚、一男一女をもうける。
現在は戦争体験の当事者として、各地で講演を行なっている。
著書に『虹色の空』(春秋社)がある。

 

久郷 真輝(クゴウ マキ)

1992年、神奈川県平塚市に生まれる。
中学1年生の時、母・ポンナレットのカンボジアの慰霊の旅に同行。
大学2年生の時、単独でカンボジアへ渡り、カンボジア舞踊を習う。
現在はカンボジア舞踊を通して、母・ポンナレットの平和への活動を支えている。

※上記内容は本書刊行時のものです。

その他の著書

【新装版】画家として、平和を希う人として 加納辰夫(莞蕾)の平和思想

歴史に埋もれた一つの戦犯釈放史が、いまよみがえる。   日本軍に妻子の命を奪われたキリノ元大統領だが...

1961年のパリだより

若き国鉄(現在のJR)マン、一年間の単身留学。 日本の外の飛び出して、見たもの、考えたこと、家族への...

もっと見る

著者に聞く

メディアイランドからのごあいさつ

Facebookページ

自費出版をお考えの方へ

正誤表のダウンロードはこちら