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カルチャー

パトスの人間学 オイディプース運命と超越

  • 著者山本昌輝
  • 定価3,500円(本体)+税
  • 初版2015年5月
  • ISBN 978-4-904678-59-6
  • ページ263ページ
  • 版型四六判 上製本

内容紹介

フロイトの精神分析の「オイディプース・コンプレックス」論を古代ギリシャの古典にまで遡って綿密に読み解き、臨床心理士でもある著者が展開する「臨床的土壌論」。 著者は臨床場面で出会う人々を、パトスの人間(苦悩を抱えた人、受苦・受難の人)ととらえ、心理療法は超越の試みであると考える。 オイディプースをめぐる数々の業を丁寧に読み解きながら、人間の運命を追究する。

目次(コンテンツ)


はじめに

第一部 運命

第一章 運命と業
1 運命という物語
2 パトスの人間
3 「宿業」と「業熟」
4 ある青年

第二章 オイディプースにみる、人間と業
1 運命の糸の結び目(ポーキス)
2 オイディプース
3 謎解き
4 運命の分岐点
5 王家の運命
6 人物的配置
7 「足」と「歩み」の意味するもの
8 スフィンクス
9 運命と人間
10 宿業体としての人間
11 業と求道
12 オイディプースと阿闍世


第二部 超越

第一章 宿業体としての人間――オイディプース――
1 人生の主たること
2 近親相姦願望
3 心理臨床における主体
4 没個性的文化と融合的神性
5 「繋がり」という体験
6 日本人心性と日本語
7 日本人の身体性
8 臨床的土壌

第二章 オイディプース・トライアングル
1 日本的オイディプース・トライアングル
2 母なるものの分有と共有
3 心理療法における超越
4 心理療法と転移
5 心理療法の場
6 転移関係を生き抜くこと
7 超越の試みとしての祈り
8 場と超越

おわりに

著者紹介

山本昌輝(ヤマモト・マサテル)
1955年長崎県佐世保市生まれ。1978年京都府立大学文学部卒業。1981年京都大学大学院教育学研究科修士課程修了、1984年博士課程満期退学。大学院では、河合隼雄のもとで臨床心理学を専攻。教育学部研修員、京都市教育委員会、和歌山信愛女子短期大学、大谷大学を経て、2001年より立命館大学文学部教員。現在、同大学文学部教授。専門は、臨床心理学、特に精神分析的心理療法、心理査定(投映法)。研究テーマは、身体像、祈り、臨床的土壌

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