HOME > 広尾 晃の気まぐれ寺ばなし > 第4回 台湾のお寺と日本のお寺

広尾 晃の気まぐれ寺ばなし

第4回 台湾のお寺と日本のお寺

11月に1週間ほど台湾に行ってきました。
私は台湾でも「お寺まわり」を怠りません。空いた時間を利用して、町をうろつき「ふつうのお寺」を探します。
台湾には日本の「神社」に相当するものはありません。
老子などを祀った道教の施設、孔子を祀った授業の施設、関帝廟などの中国系の施設、そして仏教寺院が混在しています。
いずれも瓦屋根や建物を派手な色で塗りたて、街中で人目を引きつけています。
日本のお寺とは趣が全く違いますが、よく見ると日本のお寺とも共通点がたくさんあります。
台中に「孔子廟」という大きな宗教施設があります。できたのは戦後、新しい建物です。例にもれず派手な色で塗られていますが、建物の配置は日本の禅宗寺院とそっくりです。
門をくぐると主要な建物が一直線に並んでいます。周囲を回廊が取り囲み、池や庭もあります。
屋根の軒ぞりは日本のお寺よりも強く、石像などもお寺とは異なりますが、基本的な配置はお寺そのものです。
孔子信仰は言うまでもなく、中国からもたらされたものです。禅宗も中国で発達しました。
儒教と仏教は異なる宗教ですが、互いに影響を与え合い似たスタイルになったのだろうと思います。

 

また台湾には戦前の日本統治時代から続く仏教寺院もあります。韓国や中国では、日本による占領時代の建物は破壊されたり、他の施設に専用されたりしていますが、台湾ではそのままお寺として存続しているのです。
70年の歳月が経過し、信者の多くは台湾人になっているようですが、それでも日本の寺院の面影は色濃く残っています。境内には日本語が刻まれた石塔も残っています。
こうした日本風のお寺は、台湾伝統の宗教施設とは趣が全く違います。

 

海外の宗教施設を見ると、仏教がどこから渡ってきたのか、そしてどのように広がったのかを実感することができます。
特にアジア圏に行かれる人は、海外でも「ふつうのお寺」探しをしてはいかがでしょう。
もちろん、国によっては治安に気を付けていただく必要はありますが。

 

04.JPG

台湾 台中市 孔子廟

プロフィール

広尾 晃(ひろお・こう)

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライター、プランナー、ライターとして活躍中。日米の野球記録を専門に取りあげるブログサイト「野球の記録で話したい」でライブドア奨学金受賞。スポーツ専門テレビ局「J SPORTS」でプロ野球番組のコメンテーターも務めている。著書に『巨人軍の巨人 馬場正平』、『プロ野球なんでもランキング』、『プロ野球解説者を解説する』(以上、イースト・プレス刊)など。

 

メディアイランド刊『ふつうのお寺の歩き方』

全国書店やネット書店で絶賛発売中↓↓↓

http://www.mediaisland.co.jp/item2/item240.html

ふつうのお寺書影小.jpg

活字メディア探訪

著者に聞く

Facebookページ

自費出版をお考えの方へ