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著者に聞く!

『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』
著者・田中ひろみ先生に聞く

謹賀新年 そうだ! 初詣は、仏像に会いに行こう!

いよいよ2012年が始まりました。新年を迎え、一年の平穏無事を祈願しに初詣に出かける人は多いのではないでしょうか。
『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』著者でいらっしゃる田中ひろみ先生に、仏像の魅力や拝観の仕方についてお話をお聞きしました。

 

―新年を迎え、初詣は仏像に会いに行くいい機会になりますね。田中ひろみ先生が考える初詣について教えてください。

初詣は、新年の最初の拝観ですから、新たな気持ちで拝観できたらいいなといつも思っています。参拝の作法もきちんとしておきたいものです。
皆さんも拝観されるのに、お寺や神社に行かれた際は、門や鳥居で一礼してから中に入りましょう。また、手水場では、必ず手や口を清めてからお参りしていただきたいですね。

 

―初詣といえば、つい「今年はいいことがありますように」とお願いしてしまいがちですが、御利益を得る方法ってあるんでしょうか。

その気持ちはぐっと押さえて(笑)。初詣だけに限りませんが、やっぱり拝観のときは、御利益をお願いする前に、できれば日々の感謝の気持ちを素直に伝えていただきたいですね。

 

―どんなときも”ありがとう”の気持ちを忘れてはいけないということですね。

ええ、そうです。仏像は、信仰の対象ですからね。私は、必ず手を合わせて、気持ちを込めて拝んでいます。

 

―田中ひろみ先生は、たくさんの仏像に会いに出かけられていますね。仏像を拝観するとき、ほかに気を付けておられることはありますか。

本当に会いたくて仏像に会いに行くものですから、ついつい仏像を熱心に拝観しすぎてしまいます……。ですから、他の参拝客の方々の邪魔にならないように気を付けています。

 

―そんなにも熱い視線を仏像に送っておられるのですね(笑)。そんなに熱心に拝観されるのであれば、普段、拝観されるときは1カ所をじっくりまわられるのでしょうか。

1か所のお寺をじっくり……というわけではないですよ。せっかくいろいろな場所へと仏像に会いに行くのですから、あそこもここもと、たくさんのお寺をまわれるように計画します。たいてい、1日に3か寺はまわりますね。それでも、ひとつのお寺で見落としがないように、じっくりと時間をかけて拝観するようにしています。

 

―『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』は、そのような感謝の気持ちと熱い思いが実を結んで、本になったのですね。

そうですね。好きだからこそ、田中ひろみの独断と偏見で、イケメン仏像や童顔仏像、色っぽい仏像、美人仏像などいろんなベスト3を決めさせていただきました(笑)。おもしろかった! 
仏像をイラストと文章でわかりやすく紹介していますので、仏像が好きな方はもちろん、仏像に初めて興味を持たれた方にも、楽しんで読んでいただけると思います。

 

―仏像にイケメン、そしてランキング……だなんて、今までありそうでなかった発想ですよね。仏像を違った見方ができるので、本を読んでいて楽しかったです。

そうなんですよ! この本を読んで、紹介されている仏像を実際に拝観しに行ってほしいんです。御自身の目で見て、自分ならどういう順位にするか、などいろいろ考えてほしいと思いますね。本当に楽しいですから、いろんな仏像を拝観するのって。

 

―読者の方からも、「ランキングなんて……、こんな仏像の本は、見たことがない!」と感想をいただきましたよ。

わぁ、うれしいですね。
本当のことを言えば、仏像にランキングをつけるなんておこがましいことです。
それに、たくさんのランキングを考えましたが、ベスト3に入りきらない、それはそれはステキな仏像が山ほどありました。紹介しきれなかったのが本当に残念(涙)。
仏像を拝観していると、次から次へといろんな妄想が湧き上がってきます。
たとえば、「一緒にデートするなら、どんなところだろう」とか、「相談事をしたら、こんな風にやさしく頭を撫でてくれるはず」とか。そういう妄想を膨らませると、より仏像が身近に感じられるようになります。なんか、楽しくなってきたでしょう。

 

―難しいことは抜きにして、「まずは、妄想してみよう!」ですね。

ええ。ご自身の好きなように拝観していいと思います。「そういえば、誰かに似ているな」とか「あの仏像はカッコいいな」とか、そんな感じでいいと思いますよ。仏像に気軽に会いに出かけて、仏像を身近に感じることができる。それが一番大事だと思います。

 

―お寺では、直接ご住職に話をうかがうこともあるんですよね。

地方のお寺にうかがったときのことですが、「この辺りでは、檀家さんが減ってしまって本当にたいへんだ」という悩みを御住職から聞かされたことがありましたね。悩みを打ち明けられても、なんて答えたらいいのかわからず、困りました(笑)。そんなこともありましたね。

 

―2012年、「この仏像が見たい!」や「ここは行かねば!」といった田中ひろみ先生のオススメなどありましたら教えてください。

たくさんありますよ(笑)。やっぱり国宝や重要文化財の仏像は、さすが”国の宝”となるほどの仏像です。本当にすばらしいので、仏像が好きな方も初めて興味を持たれた方も、ぜひともできるだけたくさん拝観していただきたいですね。
個人的には、秘仏の仏像は、みんな拝観しに行きたいくらいです(笑)。

 

―田中ひろみ先生は、2012年も仏像をめぐり、精力的に活動されるようですね。決定されていることなどありましたら聞かせてください。

2012年4月 単行本発売 「ぶらりスケッチ史跡のなるほど」(読売新聞関東版夕刊・火曜連載)東京堂出版
2012年1月7日 13時から  亀戸七福神めぐり(丸の内はんにゃ会)
2012年1月22日12時半から  出版記念イベント 「田中ひろみの神社に行こう!?イチからわかる参拝案内?」(お台場のカルチャーカルチャー)
2012年2月・3月 東京の仏像めぐりバスツアー(毎日新聞旅行)
2012年4月  仏像講座(計3回/名古屋の中日文化センター)
2012年5月27日 仏像講話(駒込の目赤不動)
2012年4月から  史跡めぐり講座(池袋コミュニティ・カレッジ)
詳しくは「田中ひろみ ホームページ」をご覧ください。

 

―今年も仏像にまつわる活動は目白押しですね。これからも私たちに仏像の魅力について教えてください。最後に、『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』の読者の皆さんに一言お願いします。

仏像はいつでも同じ場所にいて、変わらず私たちを見守ってくださっています。悲しい気持ちのときは、悲しいお顔に見えるし、嬉しいときは微笑んでいるように見えてきます。
『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』を参考に、ぜひ、あなたのお気に入りの仏像を見つけてください。そして、仏像に会いに何度でもお寺や神社に足を運んでください。

 

―自分だけのお気に入りの仏像を見つけるのに、初詣はいい機会になりそうですね。『田中ひろみの勝手に仏像ランキング』を持って、皆さんも仏像に会いに出かけてみてくださいね。
田中ひろみ先生、本日はどうもありがとうございました。

 

プロフィール

田中ひろみ(たなか・ひろみ)

 イラストレーター&文筆家として、広告や雑誌、書籍などで活躍中。京都の三十三間堂で恋に落ちて以来、全国各地の仏像を拝観し続けている。歴史に対する造詣も深く、「よみうりカルチャー」をはじめとするカルチャーセンターでは仏像の見方や史跡巡りの講師も。著書に『仏像、大好き!』(小学館)、『ぶらりおへんろ旅』『拝んでしあわせ 奈良の仏像100』(ともに西日本出版社)
「B型男と幸せになる方法」(KKベストセラーズ/ワニ文庫)、『厄年女が幸せになる方法』(東洋経済新報社)、だじゃれでおぼえるマナーとルール 学校のルール編(汐文社)ほか多数。奈良市観光大使や丸の内はんにゃ会代表代行も務めている。よみうりカルチャー「江戸、それホント?めぐり」講師(京葉/金町/錦糸町) NHK学園(くにたち)「あなたもなれるイラストレーター」講師。田中ひろみホームページ「うさぎTV

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